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JOURNAL

「ジュエリーというよりも、お護りとして作ってきた」———ジュエリーブランド「律動」デザイナーインタビュー<1>

皆さんはどんなときにジュエリーを身につけるでしょうか。大切な人に会うとき?それとも自分の気分を盛り上げたいときでしょうか。

あるいはどんなときにジュエリーを大切な人に贈るでしょうか。特別な記念の日に?それとも相手を応援したいときでしょうか。

V.O.Fでは「律動」というジュエリーブランドを取り扱っています。デザイナーは京都・乙景店主の中村憲一。彼は同ブランドのアイテムについて「単なるジュエリーとしてではなく、お護りとして作ってきた」と言います。

今回は、自分のためのお護りや大切な人へ贈るお護りとしておすすめしたい、「律動」のジュエリーについて、デザイナー本人に話を聞きました。

律動の“前夜”———KとMの出会い

一番最初に生まれた“MEVIUS”BANGLE。

__律動はいつ頃からスタートしたのでしょうか?

4年前、まだ私が盛岡にいた頃ですね。ZIIINの前身であるKというシャツブランドも、まだ生まれていないときのことです。

__なぜジュエリーブランドを立ち上げることになったのですか?

律動のジュエリーを制作して頂いている職人、下川原学さんとの出会いがあったからです。彼はイタリアで5年ほどジュエリー製作の修行をしてきた人で、自身のブランド「crealce」のデザイナーです。彼がある日、何の前触れもなく私の店にやってきたんです。

当時、私はパリでバイイングの合間を縫ってアンティークドレスを買い集めていて、店のディスプレイとして飾っていました。学さんはブライダルジュエリーを専門に作っている人で、もともとドレスが好きな人だったので、通りすがりにディスプレイを見て入店してくれたんですよ。

それがきっかけになって意気投合し、二人で話し込む時間が長くなりました。

__どうしてアンティークドレスを?

当時ブライダルに興味がありまして、アンティークドレスを提案できないかと模索していたんです。それがきっかけで大切な友人のために特別な結婚式を挙げることができましたし、演奏会でもディスプレイとして飾っていただけて、とても大切な思い出ができました。

ただ、想像以上に難しい世界で事業としてはうまくいかなかったんです。でも、そうやってアンティークドレスを集めていたからこそ、ブライダルジュエリーを専門に作る学さんと出会うことができた。

こう考えると、この出会いは運命的だったと思います。おそらく、彼に会わなければ律動はもっと違うデザインになっていたでしょうし、ここまで続けていないでしょうね。

__実際に学さんとタッグを組もうと思った決め手はどこにあったのですか?

彼の技術力や手の早さももちろんですが、やはり人柄ですね。学さんはとても優しく柔らかな空気を持っている人で、その人柄が作品に現れていたんです。

すごく丁寧で繊細で。「インスピレーションは自然」という感覚も近かったんです。生まれた故郷も偶然にも一緒でしたし(笑)。それで「彼と一緒に作品を作ってみたい」と思いました。

「ジュエリーというよりも、お護りとして作ってきた」律動に込めた思い

__律動のデザインを考えるときは、どんなものをイメージしていますか?

神秘的なものに惹かれています。例えば “MEVIUS” は不可思議な空間の感覚、いわゆるトポロジーという形なのですが、みなさんご存知のメビウスの輪です。

ZODIAC” は宇宙の星座から、“AMIDA”は阿弥陀如来の法輪から着想を得ています。

__律動のジュエリーからどことなくお守りのようなオーラが漂っているのは、そのためなのでしょうか?

実際、ジュエリーというよりも「お護り」として作っています。ジュエリーですから装飾品ではあるのですが、着飾るためのものというより、自分の背中を押してくれたり、守護してくれたりするものとして身につけて欲しいという願いを込めています。

__誰かに見せるためのものというより、自分のためにつけるものというか。

その通りです。

__確かに律動のジュエリーは、自分が頑張ったり、大切な人に頑張って欲しかったりして「何か大きなものの力を借りたい」と思う時に目に止まるジュエリーのような気がします。誰かに見せるためのファッションをしているときはもっとずっと主張の激しいものに目が行きますから。

そういう意味ではずっと身につけてもらえるように、つけ心地にもかなりこだわっています。例えばバングルの裏側は全て鏡面仕上げにしていますが、これは身につけたときの肌馴染みを良くするためです。

また全ての作品は表側にヘアライン加工(細かな筋を薄く彫る加工技術)を施しています。これによって、上品な、身につける人をそっと包むような柔らかい光を放つようになるんです。

ゴールドコーティングにしている理由も、日本人の肌や瞳の色に自然に馴染むと考えているからです。しかもゴールドコーティングは使っていくうちにゴールドの色が落ち着き、より奥行きのある優しいシャンパンゴールドの光に変わっていきます。

そうやって毎日身につけているうちに「護られている」と感じるほどに愛着をもっていただけたら、こんなに嬉しいことはないですね。

自分が頑張るために、そして大切な人への応援のために

ライターの鈴木が愛用する“AMIDA" BANGLE。

__そう考えると、律動のジュエリーは自分自身が頑張るためや、大切な人への応援のために選んで欲しいアイテムの一つですね。

はい。律動の作品は全て、私なりのエールの形です。気に入って身につけてくださる方に神秘的な力が降りてくるようにと、どの作品にも、強い思いを込めています。

__ライターの鈴木自身も、“AMIDA” BANGLEと“ZODIAC” RINGを愛用していますが、実際に身につけていると何かに背中を押してもらっているような、そんな気がします。実はこれらの作品を購入したとき、仕事のことでものすごく悩んでいて。「このまま同じことを続けていたらダメになる」という漠然とした不安があり、「誰かに背中を押して欲しい」「自分を守って欲しい」という思いを持っていた時期でした。

2020年の夏頃でしたね。

__そうです。そんなときに乙景を訪れたところ、中村さんに勧められるわけでもないのに、この“AMIDA” BANGLEに目が止まったんです。試しにつけてみると、なんだか自分でもよくわからないくらいに強い“力”を感じました。普段はあまりインスピレーションみたいなものを感じるタイプではないのですが、そのときは「これだ!」と感じたのを覚えています。実際、そのあと不思議と仕事がうまくいくようになって……。だから律動は私にとってもすごく思い入れのあるブランドです。

嬉しいですね。ありがとう。

__聞き手なのについ熱くなってしまいました(笑)。今お話ししたように、律動のジュエリーは人それぞれ「しっくりくる」ものが違うと思うので、ぜひ自分に合うものを選んで欲しいですね。

そうですね。店頭にあるサイズが合えばそのままご購入いただくことも可能ですが、全ての作品でオーダーを承っていますので、気持ちの面でもサイズの面でもぴったりのものを選んでいただければと思います。

__オーダーから納品まではどれくらいかかりますか?

学さんは仕事が早い方なので、おおよそ2週間、急げば10日くらいで仕上げてくれますよ。

__次回、ジュエリーブランド「律動」デザイナーインタビュー<2>では、作品ごとのこだわりやエピソードについて、一つずつ語ってもらおうと思っています。ぜひお楽しみにお待ちください。

※京都・乙景は予約制になっております。
ご希望の日時とご氏名を記載のうえ、下記のメールアドレス、もしくはInstagramのDMでご連絡ください。
ken@auric.co.jp

聞き手/鈴木 直人(ライター)
語り手/中村 憲一(京都・乙景)